

久しぶりのブログがこのようなお知らせとなってしまい申し訳ありません。
タイトルに書いた通り、2025年10月1日をもってみなと丸を閉館することにしました。
ややキリが悪いような気もしますが、10月1日はみなと丸がオープンした日であり、そこで区切りをつけようと決心しました。
実を言うと決断はもう少し前にしていたのですが、色々とあってお伝えするタイミングが2ヶ月前という時期になってしまったことをお許しください。
2019年のオープン以来、様々な方にお越しいただき本当にありがとうございました。
閉館の理由は、経営的な難しさに加えて、体力的にも精神的にも、一人で続けていくことに限界を感じるようになってしまったためです。
みなと丸は、「多様な人がフラットに関わりあい、人とのつながりを感じられるような場をつくりたい」という思いからスタートしました。
そのため当初は、旅人同士が交わり合って塩竈を味わってもらえるような場をつくっていこうという考えでした。
しかしオープンして数ヶ月でコロナ禍が始まってしまい、そうした出会いの場をつくることが難しくなっていきました。
当初は唖然としてしまいましたが、それによって一人ひとりとじっくり向き合える時間ができ、むしろそこに楽しさを覚えるようにもなりました。
また同時に、多人数を一人で応対するようなスタイルは精神的な面で負担が大きかったことにも気付いたのです。
そのため宿の定員を削減し、自分の価値観に合った人との出会いを求めて予約経路もHPのみに絞りました。
むしろコロナ禍によって自分らしい、みなと丸らしいスタイルになっていった気がしています。
その一方で、集客に苦しみ売上げは厳しい状態が続いてしまっていたのも事実です。
考えてみると、そもそも僕は多様な人が集まる”場づくり”がしたかったのではなく、多様な人と関わりたかっただけなのかもなと感じました。
そのため、やりたかったことは多少できていたものの、宿泊施設として継続できる形に持っていくことができませんでした。
それでもこの6年間で得たものは僕の人生にとって非常に大きく、ありがたいものでした。
はじめは硬かった表情が緩んで笑顔になっていくところを見れたり、対話したことで「自分を少し紐解けた気がする」と言ってもらえたりもしました。
また人見知りの小さなお子さんが心を開いて手紙までくれたりと、感動すら覚えるような関係を様々な人と築くことができました。
みちのく潮風トレイルとの出会いも大きな出来事で、自分と向き合いながら一人で歩みを進めていくような、まさにみなと丸が求めていたタイプの旅人とたくさん出会うこともできました。
そもそもオープン予定の直前に膠原病を患い、一度はオープンを断念せざるを得ない状況に陥った身としては、この現状が信じがたい奇跡です。
多くの人に助けてもらえたおかげで、ここまでやってこれたと思います。
そのため惜しい気持ちもありますが、どこか満足感のようなものもあり、ここで一区切りつける決断をしました。
今後ゲストのみなさんをお迎えできなくなってしまうことは申し訳ないですが、ご理解いただけると幸いです。
最後になりますが、この場を通して出会えたすべての方に、心より感謝申し上げます。
とても未熟な宿主でしたが、たくさんの人に楽しんでもらえて、塩竈のことを知ってもらえて嬉しく思います。
またどこか違う形でお会いできる日を楽しみにしています。
本当にありがとうございました。
しおがまゲストハウスみなと丸 ユウスケ
※なお、閉館に先立ち本ブログおよびHPは8月いっぱいで閉鎖しますのでご了承ください
9月のご予約は公式LINEのみでの受け付けとさせていただきます