先日はお休みをいただき、岩手を歩いてきました。
まだ宮城も歩ききっていないけど、岩手に吹っ飛んできました。
なんか色々と感じるものの多い時間だったなと思います。
釜石から大船渡へハイキング
今回、みちのく潮風トレイルに携わるお二人にお招きしてもらい、もう一人ハイカーさんを含め4人で岩手を歩くことになったんです。
天気に恵まれたこの日は、岩手県の釜石市から大船渡市にまたがる鍬台峠をハイキングしてきました。
宮城エリアでは亘理〜山本町あたりの山道を歩きましたが、そこに比べると拓けた山道(表現合ってる?)でハイキングしてるって感じになります。
ここは頂上目指してひたすら登り続けて、そこを越えたら下っていくようなルートで、途中途中に出くわす大自然の風景もじっくり味わえました。
何より、峠を越えると三陸の海が目の前に広がってきた風景がたまらんかったな〜。気持ち良いハイキングでした。
レッツ鍬台峠
ゾロが真っ二つに切ったような岩が出現
こういう小川、好き
トトロも登場する
海出たー
聖地「潮目」へ上陸
今回の旅はそもそも、以前に名取トレイルセンターの方と大船渡市で環境省の自然保護官している方が、みなと丸に来てくれたときの会話から生まれていました。
そのときに、ハイカーがほぼ必ず立ち寄る「潮目」という場所の話があがり、僕も行ってみたいなという話をしていたんです。
それをきっかけに今回「潮目を訪ねる会」として計画してもらったというじゃありませんか。本当にありがたい話です。
お誘いを受けて、いざ大船渡へと向かうことになしました。
岩手県大船渡市の越喜来には、地元の通称”ワイチさん”がつくった「潮目」という場所があります。
震災ボランティアのコミュニティの場として作られたそうで、建物ができる前は子どもたちの絵の展示場所や公園としての場だったということです。
建物は震災のがれきなどを使って作られ、写真なども展示されていますが、悲しみを伝えるというよりみんなで楽しく集まって復興の力になればという想いがこもっているということでした。
ワイチさんは、何より自分自身が楽しむことを大事にしていて、一緒に楽しみながらこの場所をつくっていきたいと話しているそうです。
と、ツラツラ書きましたがこれは直接本人から伺ったわけではなく、帰ってきてから調べているとスゴイところに行ってきたんだなと実感したわけです。
噂には聞いていましたが、あえて事前情報を入れずに訪れた僕はワイチさんを見て、「あ、普通のおっちゃんだな。近所にいそうな感じの」と思いました。
でもそれこそがワイチさんの凄いところというか、これだけの場をつくって、大勢の人が集まるコミュニティを形成した張本人が、親しみやすい普通のおじさんに感じる。
この日も、僕らが来る前からこれまた通称”ワイチ焼き”なるお好み焼きを作って食べさせてくれました。食べ終わる前にどんどん次を焼いていくから胃がパンパン。笑
本当にただ人を迎えるのが楽しくて、楽しみながら人を迎えている様子に、僕は楽しむこと以外できなかったとでも言おうか、ただただ自然に楽しむばかりでした。
ちょっとたまげましたね。想像以上の場所でした。
はじめて潮目にご対面
知ってるハイカーの写真もズラリ
これが噂のワイチ焼き(ポークビッツではなくかりんとう)
ハンターの方もいて、鹿刺しを頂く
雨上がりだから神聖な写真のようだ
僕らはハイキングを終えた後に夏虫のお湯っこで汗を流し、17時過ぎ頃に到着してワイチ焼きやら鹿肉やらをたらふく頂きました。
その段階で僕は「もう寝れる」という状態でしたが、この日はもう一つ目的地があったのです。
最近、みちのく潮風トレイルの通り道でオリジナルカクテルを提供してもらい、ハイカーさんに楽しんでもらおうというプロジェクト(?)があるようで。
それに賛同したお店のひとつである「KEIJI」さんでカクテルを頂いてきました。
出てきたのは真っ青ないかにもカクテルって感じでしたが、メチャクチャ飲みやすいお味。
たぶん歩いているハイカーさんにとっては、こういう自分たちのためのコンテンツが要所要所にあるのって嬉しいですよね。カクテル作っちゃおうかな。
バー「KEIJI」のKEIJIさん
みちのくカクテル。縁についてるのは塩でなくジンジャー
震災の記憶をたどる
潮目に泊まった翌日は、朝から雨が降っていたので車で色々と案内していただきました。
色々行ったんですが、やっぱり陸前高田を訪れたのが僕にはズシンと響いたというか、インパクトが強烈でした。
僕は震災以降に岩手へ行くのは確か初めてで、陸前高田は人生初じゃないかなと思います。
当時のニュースやテレビ番組などで情報は伝わっていましたが、やっぱこのエリアはすごかったんだなってまざまざと感じました。
東日本大震災津波伝承館では当時の様子が細かく伝えられており、このときはどんな気持ちだったのか想像もできない出来事だったんだなと思い知らされます。
奇跡の一本松にも立ち寄ったんですが、松の近くにある建物のダメージを見ると余計に凄まじさを感じました。
僕は当時、関東にいたので津波を目の当たりにすることはなかったので肌で感じる恐怖というのはわからないです。
でもこうやって人やまちの記憶を知ることが当事者に寄り添うことのひとつにはなるかと思うので、三陸沿岸を歩く際には目に焼き付けていきたいなと思いました。
奇跡の一本松と損壊した建物
2日間でなかなか濃い体験の連続でした。濃すぎて伝わる文章が書けているかわかりません。。
予定組んでくれたイタバシさん、マユコさん、同行したクミさん、ありがとうございました。
潮目のワイチさん、ありがとうございました。次は一人で歩いて行ってみます。